各マテリアリティにおけるアクションを決定したら、次はその目標と進捗を測るメトリクスを検討します。考慮すべきポイントは次の通りです。
まずは目標を設定しましょう。目指すべき明確なゴールがあればメトリクス(測定指標)も見えてきます(とはいえすべてのアクションに当てはまるわけではありません)。
目標は、達成可能な範囲で強気なものに設定しましょう。その際に大切なのが、その目標がグローバルなベストプラクティスなどの明確な根拠に基づいていること。たとえば、DEIに取り組む場合のアクションと目標は次のようになります。
ほかにも目標の例としては、次のようなものがあります。(このうち何が実現可能かは、企業の場所や事業内容によって異なります)。
目標を設定すると、多くの経営者はその達成状況に神経を尖らせます。しかし私たちMPowerでは、目標達成そのものよりも、到達状況を測ることの方が大切だと考えています。特にESGを実践し始めたばかりの段階ではなおさらです。そのため、目標を必達としない場合でも進捗を測るメトリクスを明確にしておきましょう。
メトリクスは必ずしも定量的である必要はありません。むしろ定量化できない場合の方が多いかもしれませんが、ESGのロードマップ全体で定量的な指標と定性的な指標が交ざっているのは健全な状態です。
長期的に見る必要があるメトリクスは、測定のしやすさが鍵です。そのためには、次のポイントを押さえておきましょう。
投資家の観点から、少なくとも年1回のペースで測定すべきメトリクスは次のとおりです。
DEI(最低目標*:日本企業は女性比率、外国人比率、日本以外の企業は女性比率、エスニックマイノリティ比率)
温室効果ガス排出量(参考:環境省のページ)
従業員エンゲージメント*
さらに、目標や指標を決めるうえで役立つフレームワークもあります。次の章で見ていきましょう。
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